IELTSコンピューター受験完全ガイド|対策・コツ・当日の流れ【2026年版】
「コンピューター受験とペーパー受験、どっちがいいの?」 「タイピングが遅いけど、コンピューター版で大丈夫?」 「当日どんな画面で操作するのか、事前にイメージが湧かない」
IELTSには2つの受験形式がありますが、2026年現在、コンピューター版(CDI: Computer-Delivered IELTS)を選ぶ受験者が増えています。日本でも2021年にはCDI受験者の割合が55%を超え(JSAF公式発表)、今ではさらに多くの方がコンピューター版を選んでいます。
しかし、ネット上の情報の多くは「ペーパーとの違い」の説明に終始しており、「コンピューター版でスコアを最大化するための具体的な対策」までカバーしている記事はほとんどありません。
この記事では、IELTS 6.5をコンピューター版で取得した開発者(Ko Inoue)が、セクション別の対策法から当日の持ち物リストまで、CDI受験に必要な情報を全て網羅します。
この記事でわかること: - コンピューター版とペーパー版の5つの違い(比較表付き) - セクション別のコンピューター受験対策とコツ - 必要なタイピング速度の目安と練習法 - 当日の流れと持ち物チェックリスト - 無料の模擬試験・練習リソース - 結果の確認方法と成績証明書の取得
IELTSコンピューター受験とは?ペーパー版との5つの違い
コンピューター版とペーパー版は試験内容・採点方法・受験料は同じです。違うのは「受験の仕方」だけ。以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
CDI vs ペーパー 完全比較表
比較項目 | コンピューター版(CDI) | ペーパー版 |
|---|---|---|
試験順序 | リスニング → リーディング → ライティング → スピーキング | ライティング → リーディング → リスニング → スピーキング |
入力方法 | キーボードでタイピング | 鉛筆で手書き |
リスニング環境 | ノイズキャンセリングヘッドフォン | 会場スピーカー |
リーディング操作 | 画面上でハイライト・スクロール | 問題用紙に書き込み・メモ |
ライティング補助 | 文字数自動カウント・コピペ可能 | 手動で文字数カウント |
メモ | メモ用紙を借りて手書き | 問題用紙に直接書き込み |
残り時間 | 画面に常時表示 | 試験官が口頭で通知 |
結果発表 | 3〜5営業日 | 13日後 |
試験日程 | 月〜金・日曜(ほぼ毎日) | 月1〜2回程度 |
申込期限 | 試験日の5日前まで | 試験日の数週間前 |
会場の人数 | 少人数(10〜20人程度) | 大人数(100人以上の場合あり) |
スピーキング | 対面(同じ) | 対面(同じ) |
注意: スピーキングはどちらの形式でも試験官との対面インタビューです。コンピューターに向かって話すわけではありません。
1. 試験セクションの順序が違う
最も気をつけたいのが試験の順番です。
ペーパー版はライティングが最初ですが、CDIではリスニングから始まります。ライティングにエネルギーを使いたい方は、CDIの方がリスニング・リーディングで頭を慣らしてからライティングに入れるため、ペース配分がしやすいと感じる場合があります。
2. 入力方法の違い(タイピング vs 手書き)
ライティングセクションの最大の違いがここです。CDIでは全てキーボード入力。英語のタイピングに慣れている方にとっては、手書きより速く、修正も容易です。
特にTask 2(250語以上のエッセイ)では、段落の入れ替えや文章の追加・削除がコピー&ペーストで簡単にできるため、時間の節約になります。
3. 受験環境の違い(ヘッドフォン vs スピーカー)
リスニングではノイズキャンセリングヘッドフォンが支給されます。ペーパー版のように会場のスピーカーで全員が同じ音声を聞く形式ではないため、周囲の咳払いや物音を気にせず集中できます。
これは個人的にCDIの最大のメリットだと感じています。ペーパー版で受験した際、会場のエコーや他の受験者の音が気になった経験がある方には特におすすめです。
4. 結果発表の速さ(3〜5営業日)
CDIの結果は3〜5営業日でオンライン確認できます。ペーパー版の13日後と比べて大幅に早いです。
留学の出願期限が迫っている方や、短期間で複数回受験する予定の方にとって、この差は非常に大きいです。
5. 試験日程の柔軟さ
CDIはほぼ毎日開催されており、試験日の5日前まで申し込みが可能です。ペーパー版は月1〜2回で数週間前に締め切られるため、スケジュールの柔軟さではCDIが圧倒的に有利です。
コンピューター受験のメリット・デメリット
「結局どっちがいいの?」と迷っている方のために、メリットとデメリットを整理します。
コンピューター受験の5つのメリット
- ライティングの編集が簡単: コピペ・文字数自動カウントで時間短縮
- リスニングの音質が良い: ノイズキャンセリングヘッドフォンで集中力UP
- 結果が3〜5日で届く: スケジュール管理がしやすい
- 試験日程が柔軟: ほぼ毎日開催、5日前まで申込可能
- 会場が少人数: 静かな環境で受験できる
知っておくべき3つのデメリット
- 英語タイピングが必須: タイピングが遅いと、ライティングで時間をロスする
- 画面上の操作に慣れが必要: リーディングの問題文を紙のように自由にメモできない
- 終了時間にロックされる: 画面が時間ぴったりにロックされるため、最後の数秒で変更する余裕がない
【診断】あなたはコンピューター版向き?
以下のチェックリストで自己診断してみてください。
- [ ] 普段からPCで英語のメールやチャットを打つ
- [ ] タイピング速度が英文で30WPM(1分30語)以上ある
- [ ] 試験結果を早く知りたい(留学出願期限が迫っているなど)
- [ ] リスニング中に周囲の音が気になりやすい
- [ ] 書いた文章を頻繁に書き直す(構成を変えたくなる)
3つ以上当てはまる方: コンピューター版がおすすめ 1〜2つの方: どちらでも大丈夫(練習環境で判断) 0の方: まずはペーパー版を検討、またはタイピング練習から始める
【セクション別】コンピューター受験の対策とコツ
ここからがこの記事の核心です。競合記事では「比較」で終わっていますが、実際にスコアを上げるにはセクション別の具体的な対策が必要です。
リスニング対策|ヘッドフォン活用とメモの取り方
CDIならではのポイント:
- 音量調整を最初に行う: テスト開始前の説明音声で、自分に最適な音量に調整する。本番が始まってからは調整する余裕がなくなる
- メモ用紙を効率的に使う: CDIではメモ用紙とペンが支給される。問題用紙に直接書き込むペーパー版と違い、メモ用紙の使い方を事前に練習しておくことが重要
- 先読みの戦略を変える: CDIのリスニングはペーパー版と同じく音声の前にSectionの概要を読む時間がある。画面の操作(スクロール、次のページへの移動)に慣れておく
練習法: 普段の学習でもヘッドフォンを使い、CDIと同じ環境で練習する。スマートフォンのスピーカーで聞く練習はペーパー版向け。
リスニングの基本対策は「IELTSリスニング対策完全ガイド」で詳しく解説しています。
リーディング対策|ハイライト機能と画面操作のコツ
CDIならではのポイント:
- ハイライト機能を活用する: 画面上でテキストを選択してハイライトできる。キーワードや答えの根拠となる部分をマーキングする習慣をつける
- 画面分割に慣れる: 問題文と設問が同じ画面に表示される。スクロールの操作感を事前に把握しておく
- コピペで穴埋め問題を効率化: 穴埋め問題では本文からコピー&ペーストできるため、スペルミスのリスクが減る
注意: ペーパー版のように問題用紙に線を引いたり丸をつけたりする感覚とは異なる。マウス操作に慣れていないと逆に時間がかかるため、事前に公式模擬テストで操作感を確認しておくこと。
リーディングの基本対策は「IELTSリーディング対策完全ガイド」で詳しく解説しています。
ライティング対策|タイピングとコピペで時間短縮
CDIならではのポイント:
- 文字数カウント機能をフル活用: 画面下部にリアルタイムでワード数が表示される。Task 1は150語以上、Task 2は250語以上を確認しながら書ける
- 段落の入れ替えが簡単: 構成を変えたくなったら、段落をコピー&ペーストで移動できる。手書きでは消しゴムで消して書き直す必要があるが、CDIならストレスフリー
- スペルミスへの注意: CDIにはスペルチェック機能がない。自動補正に頼らず、正確なスペルを覚えておく必要がある
- エッセイのテンプレートを体に覚えさせる: 導入・ボディ・結論の基本構成をタイピングで素早く打てるように繰り返し練習する
最重要: ライティングはCDIとペーパーで最もスコアに差が出るセクション。タイピングが得意なら大幅に有利だが、遅いと逆にハンデになる。次のセクションでタイピング速度の目安を解説する。
ライティングの基本対策は「IELTSライティング対策完全ガイド」で詳しく解説しています。
スピーキング|コンピューター版でも対面は同じ
重要な事実: スピーキングはCDI・ペーパー版とも試験官との対面インタビューです。コンピューターに向かって話すわけではありません。
CDIの場合、スピーキングは筆記テストの前日・当日・翌日のいずれかに実施されます(ペーパー版では当日または翌日)。スケジュールを確認の上、対面試験の準備をしましょう。
スピーキングの基本対策は「IELTSスピーキング対策完全ガイド」で詳しく解説しています。
コンピューター受験に必要なタイピング力と練習法
CDI受験で最も不安に感じる方が多いのがタイピング速度です。具体的な目安と練習方法を紹介します。
目安は英文30WPM以上
WPM(Words Per Minute)は1分間に打てる英単語の数です。
タイピング速度 | CDI向き度 | 補足 |
|---|---|---|
20WPM以下 | 要練習 | 手書きの方が速い可能性あり |
20〜30WPM | やや不安 | Task 2の時間が厳しくなる可能性 |
30〜40WPM | 十分 | 大半の受験者の目標ライン |
40WPM以上 | 余裕あり | ライティングで見直し時間が取れる |
参考: IELTSライティングTask 2で250語のエッセイを書く場合、30WPMなら約8分20秒で打ち終わる計算です。実際には考えながら打つので2〜3倍の時間がかかりますが、タイピング自体がボトルネックにならない速度です。
自分の速度を測る: TypingTest.com や 10FastFingers で英語タイピング速度を無料で計測できます。
英語タイピング練習ツール3選
ツール | 特徴 | 費用 |
|---|---|---|
英語タイピングの基礎から段階的に学べる。初心者向け | 無料 | |
弱点のキーを分析して重点的に練習。中級者向け | 無料 | |
カスタマイズ性が高い。上級者向けのスピード練習 | 無料 |
単語学習とタイピングを同時に鍛える方法
IELTS対策で最も効率的なのは、単語学習の過程で英語タイピングにも慣れることです。
単語アプリで学習する際、スマホだけでなくPCでも同じ学習ができる環境があれば、単語を覚えながら自然とタイピングにも慣れていきます。
WordSprintは忘却曲線に基づくIELTS単語学習アプリで、スマートフォンとPCの両方で利用できます。IELTS頻出単語を繰り返し学習する中で、英語入力の練習にもなります。
その他のIELTS単語アプリの比較は「IELTS単語アプリおすすめ5選」で紹介しています。
当日の流れと持ち物チェックリスト
初めてCDIを受験する方が最も不安に感じる「当日の流れ」をタイムラインで解説します。
受験前日までの準備
- 確認メール(受験票)の内容をチェック: 会場の住所、集合時間、写真付き身分証明書の要件
- パスポート(有効期限内)を準備: 日本国内でのIELTS受験ではパスポートが必須
- 会場へのアクセスを確認: 東京・大阪・名古屋・福岡・京都・札幌にテストセンターがある
- 公式模擬テストで操作確認: IELTSの公式CDI模擬テストで画面操作を最終確認
当日のタイムライン
時間 | 内容 |
|---|---|
集合時間(試験30分前) | 会場到着、受付 |
受付 | パスポート確認、写真撮影、荷物預け |
入室 | 指定のPCに着席、ヘッドフォンとメモ用紙を受け取る |
試験開始 | リスニング(約30分)→ リーディング(60分)→ ライティング(60分) |
試験終了 | 合計約2時間45分で筆記パート終了 |
スピーキング | 別時間帯(前日・当日・翌日のいずれか) |
ポイント: ペーパー版(約2時間45分 + スピーキング)と所要時間はほぼ同じですが、CDIは少人数のため受付が非常にスムーズです。
持ち物チェックリスト
必須: - [ ] パスポート(有効期限内の原本) - [ ] 確認メール(受験票)のコピーまたはスマホ表示
持ち込み不可: - スマートフォン、時計、筆記用具(メモ用紙とペンは会場で支給) - 飲食物(透明なボトルの水のみ許可される場合あり ※会場による)
あると便利: - [ ] 荷物を入れるシンプルなバッグ(ロッカーに入れる) - [ ] 上着(会場のエアコンが効いていることが多い)
模擬試験・練習リソースまとめ
CDIで最も大切な事前準備は画面操作への慣れです。以下のリソースを活用してください。
IELTS公式の無料模擬テスト
リソース | 内容 | URL |
|---|---|---|
IELTS公式サンプルテスト | 全4セクションの問題例と操作体験 | |
British Council 練習問題 | セクション別の練習問題 | |
IDP IELTS 公式練習 | CDIの操作をシミュレーションできる |
コンピューター操作に慣れる練習法
- 公式のCDIデモを体験: IELTS公式サイトでCDIの操作画面をシミュレーションできる。ハイライト・コピペ・スクロールの操作感を把握する
- PC上で模擬ライティング: 普段のライティング練習をWordやGoogleドキュメントではなく、メモ帳(プレインテキスト) で行う。スペルチェックなしの環境に慣れる
- 時間を測って通しで練習: 本番と同じ「リスニング→リーディング→ライティング」の順序で通し練習。順序に体を慣らす
結果の確認方法と成績証明書
CDIの結果発表の速さは大きなメリットです。確認方法を整理します。
オンラインでの結果確認(3〜5営業日)
- IDP受験の場合: IDP IELTS Results からログインして確認
- British Council受験の場合: British Councilのアカウントから確認
- JSAF受験の場合: JSAFのマイページから確認
注意点: - 結果は試験日から3〜5営業日後に公開(土日祝を除く) - 公開時間は日本時間の午後〜夕方が多い(公式には明確な時間は公表されていない) - まれに3営業日で出ることもあるが、5営業日を目安にスケジュールを組むのが安全
成績証明書(TRF)の取得
- オンライン結果: スコアの電子版はオンラインで即座にダウンロード可能(出願先によってはオンラインスコアで受理される)
- 郵送: 紙のTRF(Test Report Form)は別途郵送される。受験団体によって郵送日程が異なるため、申込時に確認
- 追加送付: 出願先への直接送付が必要な場合は、受験団体に追加送付を申請する
よくある質問(FAQ)
Q. コンピューター受験でメモは取れる?
はい。メモ用紙とペンが会場で支給されます。問題用紙に書き込むペーパー版とは異なり、白紙のメモ用紙に自由にメモを取る形になります。リスニングの先読みメモやリーディングのキーワードメモに使います。試験終了後にメモ用紙は回収されます。
Q. コンピューター版とペーパー版で難易度に差はある?
公式には同じ難易度・同じ採点基準です。IELTSの運営元(British Council、IDP、Cambridge)は両形式のスコアが同等であることを保証しています。ただし、タイピングが苦手な方はライティングで不利になる可能性があるため、自分に合った形式を選ぶことが重要です。
Q. どこで受けられる?
日本国内のCDI会場は主に以下の都市にあります: - 東京: 複数会場(新宿、飯田橋など) - 大阪: 梅田エリア - 名古屋、京都、福岡、札幌: 各1〜2会場
最新の会場情報はIELTS公式テストセンター一覧で確認してください。
Q. 申し込み後のキャンセル・日程変更はできる?
受験団体によって規定が異なりますが、一般的に試験日の5日前までは日程変更が可能です(手数料がかかる場合あり)。キャンセルポリシーは申込時に必ず確認してください。
Q. リスニングの先読みはできる?
はい、ペーパー版と同様に各セクション開始前に問題を読む時間があります。ただし、画面操作(スクロール、ページ移動)が伴うため、操作に慣れていないと先読みの時間を有効に使えません。事前に公式模擬テストで練習しておきましょう。
まとめ|迷ったらコンピューター版がおすすめ
IELTSコンピューター受験の対策ポイントを振り返ります。
CDIを選ぶべき人: - PCでの英語タイピングに抵抗がない(30WPM以上が目安) - 結果を早く知りたい - ライティングで頻繁に修正をする - リスニング中の環境音が気になる
対策のポイント: 1. まず公式模擬テストで操作に慣れる(最優先) 2. タイピング速度を測定し、必要なら練習する(30WPM目標) 3. セクション別のCDI特有のコツを把握する(ハイライト、コピペ、メモ用紙) 4. 本番と同じ順序(L→R→W)で通し練習する
コンピューター版はタイピングに慣れている方にとって、スコアアップの可能性を広げてくれる受験形式です。CDI特有のツール(文字数カウント、コピペ、ハイライト)を使いこなすことで、ペーパー版にはないアドバンテージを得られます。
IELTS対策は単語力が土台です。CDI受験に向けて効率的に語彙力を鍛えたい方は、忘却曲線に基づく学習で定着率を高めるWordSprintをぜひお試しください。
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この記事は2026年2月時点の情報に基づいています。試験形式や会場情報は変更される可能性があるため、最新情報はIELTS公式サイトで確認してください。
著者: Ko Inoue|IELTS 6.5取得。IELTS単語学習アプリ「WordSprint」開発者。コンピューター版で受験した実体験をもとに記事を執筆。


